hitomi in モコ谷塾 2004年9月12日(日) ~tenten(アドフォーカススタジオ)~
今回のモコ谷塾のテーマは、「白バック」です。白バックはモデルの宣材を撮る時によく使われたりしますが、背景全体に均一な明るさになるようにすることがポイント。水色やピンクなどの薄い色がある背景を均一な明るさにすることが最も難しく、白バックは2番目に難しいとのこと。白の表現というのは、フイルムに情報がちょっとだけ記録される状態(薄い濃淡はあるがほとんど白)と、基準以上に明るいため情報が記録されない状態(スヌケと言う)とがほとんど同じように見えるので、色を表現しなければいけない場合と比べるとちょっとやさしいのだ。 メイン(フロントトップ)の光を被写体に当てた場合、正面部分は光が反射して戻ってくるので明るくなる(白くなる)が、ホリゾントのR部分に当たった光は、反射が戻ってこないので暗くなる(白くなりづらい)。ある程度天井が高いスタジオの場合はトップから傘をもう一発当てる方法があるが、天井が低い場合は天井バウンスを使う。 |
(メイン傘トレ1灯+天井バウンス2灯)
ストロボは、ヘッドを3つ用意する。スタジオの白ホリが汚れているので、白ホリを使わずに白い紙バックを使います。 | ||||
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(1)紙バックを伸ばす部分の床を掃除して、紙バックに通す横棒の長さに合わせポールキャットを2本立てる。 | (2)脚立で登ってポールキャットにクランプを取り付け、クランプに紙バックをセットした横棒を乗せる。 | (3)クランプに紙バックがセットされた状態。紙バックの芯の筒をクリップで留めて固定する。紙バックは白ホリっぽくなるよう緩やかなRをつけるようにする。 | (4)傘トレの用意。ヘッドの下に取り付けているのはアイランプ。 | (5)傘を覆えるサイズの正方形のトレペに逆V字のカットを入れる。Vの角度は傘の大きさによって異なるのでやりながら最適な角度をマスターするのだ。 |
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(6)逆V字カットの一辺が真下に向くようにしてVの頂点と傘の柄の先端部分を合わせ、傘の一番上の部分にトレペをテープで貼り付ける。 | (7)傘の柄の先端は尖っているため、薄いトレペを突き破りそうになるので、トレペをテープで補強しながら固定する。 | (8)周囲のトレペを折り込みながら傘にテープで固定する。これに要するテープは13箇所程度で、あらかじめテープを13枚ちぎってズボンに貼って用意しておくと作業が早い。 | (9)逆Vの一辺の途中でライトスタンドが通るように横に切れ込みを入れ、Vの辺どうしを貼り合わせる。これで傘をトレペが覆った状態。 | (10)このライトはカメラマンから見て左上に設置するので、傘トレの右側にフレアカット用の黒ケントをつける。黒ケントは折り目がつけてある。 |
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(11)黒ケントを傘に固定するようにテープで貼る。 | (12)こんな感じです。 | (13)黒ケントの端がブラブラしているので外側に折って固定。 | (14)天井バウンス用のヘッド。オカマに拡散用のトレペをつけ、バウンス以外で直接被写体に光が当たるのを防ぐために黒ケントを巻きつける。 | (15)被写体が立つ両サイドに(14)をセットする。左側にバウンス板を2つ。右側に3つ立てて全体を囲み、光が回るようにしている。 |
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【ライトの位置】 被写体とライト(メインの傘トレ)を近づけると、顔に当たる光が柔らかくなり綺麗に出るが光がバックに回らなくなってしまう。今回は光を上下左右均一にすることの方がが目的なので、被写体に当てるをちょっと妥協してライトと被写体の位置を離す。この頃合のいいところにライトをセットする。 【ストロボの光量の設定】 先に入射光式露出計で撮り目が8.5になるようにして調整。測る時は、人間の顔の光があたる形に見立てて上側の光を手で遮りながら測る。次にスポットメーター(反射光式露出計)で白い部分を確認しながら設定する。適正露出から2段半明るい状態が白トビギリギリの値になるので、この時は白い部分がスポットで22になるように設定していました。 |
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(16)セットを外側から見た状態。 |
作例です。写真をクリックすると大きくなります。
最初の2枚は天井バウンスの効果を見るためにバウンスなしです。
(メインソフトボックス1灯+天井バウンス2灯)+正面に銀レフ
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作例です。